
初めて企業分析を手掛ける人に、役立つ一冊である。
企業分析をどのように行うか、類書に比べて丁寧に記述されている。
たとえば、新規参入を抑えるために投資利益率や成長率を調整する
等のように業界分析の5Fと財務比率分析の関係を確認したり、
ROAを売上高利益率×総資産回転率に分けて、企業がコスト戦略か
差別化戦略かどちらを採用しているか判定したりすることが
書かれている。
初めて企業分析を手掛ける人に、役立つ一冊である。
また、P127のコラム「安定力がある貸借対照表」では、安全性を
貸借対照表から得ることが多く、それゆえに銀行はBS改善に注力
するが、経営者は損益計算書(特に営業利益以上のPL)ばかりに
目が行くので、これでは融資での情報の非対称性はなくならない
と再認識する内容だった。それ故どちらかに歩み寄りを求めるか、
誰かが介在して通訳するか、考えどころである。